2008年10月17日 13時05分
複眼
世界的な金融市場の混乱に見舞われた9月、株式市場が大暴落する一方で、外国為替証拠金取引(FX)が活況となっていた。ここにきて開示が相次ぐFX業者の9月の月次動向はいずれも絶好調。株式市場で話題となっている。
FXは一時のブーム化を受け、ネット上で取引サービスを提供するマネーパートナーズグループ、マネースクウェア・ジャパンが相次いで株式公開。8月には伊藤忠系のFXプライムも株式公開している。ブームに乗った新規参入も相次いでおり、既上場のネット系企業でもサイバーエージェントやエキサイトなどが参入している。
個人投資家を惹きつけてきた新興国通貨の対円での値下がりなどを受けて個人投資家資金が流出。新規参入が相次いだことで競争も激化しており、一部企業の不祥事発覚もあり業界全体のイメージも悪化していた。
中には経営破たんした業界下位の企業もあり、エキサイトが10月7日に撤退を発表するなど、他業種から参入した企業の苦戦も伝わっていた。これら業界全体の低迷が認識されていた中での、世界的な金融市場の混乱が発生し、FX各社の苦戦も、株式市場は想定していた。
マネーパートナーズグループの9月の営業収益は8月実績比約2倍の11億7000万円となり、マネースクウェア・ジャパンも同64%増の1億9700万円へ急拡大。FXプライムの同月の営業収益も同39%増となっており、10月7日には今3月期業績計画の上方修正も発表済みだ。
リーマン・ショック発覚後、日欧米を中心とした株式市場は暴落。為替市場も大きく動いた。FX各社の投資家はボラティリティ(変動率)を求めるため、円高、円安に安定的に進むことよりも、大きな動きがあったほうが取引が活発化する傾向がある。事実、各社では為替市場の大きな変動を背景に口座数、取引高が大幅に増加している。
新規参入業者の撤退、破たんが続出する一方で、大手業者はリーマン・ショックを追い風に業績を拡大させている。業界関係者は、一時大ブームとなり、その後に業界の再編が進んだ「ネット証券と同様の動きに進むのではないか」とみている。今後は、業界大手が強みを増していくことが想定されるほか、参入したばかりの業界下位業者や他業種から参入した業者には、厳しい戦いが続きそうだ。
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