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 楽天株の本格的な上昇トレンド入りが期待されている。長年、同社株を評価する上でネックとなってきた問題への終止符が打たれようとしている。

 楽天は2008年最後の株式取引が行われた12月30日の取引終了後、2008年12月期業績に東京放送(TBS)株など保有有価証券の評価損、656億円を計上すると発表した。08年12月期の最終損益は、この評価損失の計上により、4期ぶりに200億円から300億円程度の赤字に転落するとみられている。

 収益の赤字転落は通常ならば売られる理由となるが、評価損計上の観測報道があった同30日の楽天株は大幅に上昇。まるで赤字転落を歓迎するような値動きとなった。

 株価が業績動向と逆の動きとなったことの背景の1つに、TBSの株価下落が周知の事実であったことが挙げられる。楽天がTBS株の下落によって大規模な評価損を計上するとの観測は以前から市場関係者の間で指摘されており、実際に楽天が評価損を計上したことで、「悪い材料が出尽くした」との見方が強まったのだ。

 楽天は2009年2月中旬に2008年12月期決算を発表する予定。評価損の額は656億円と、ほぼ市場の予想通りの数字となった。その決算では、楽天の2008年12月期の最終損益の赤字幅が明らかとなる。赤字幅が想定内の数字に収まれば、更なる上昇要因になる可能性がある。

 また、今後のTBS株の処遇について楽天側では3月までに結論を出す方針を示している。大幅な評価損を計上した上に、提携戦略などにも具体的な成果はなかったが、現在の楽天株はその「大失敗」をも織り込んだ水準にある。

 TBS株問題は、本業のEC事業が絶好調な楽天株にとって、最大にして唯一のマイナス材料だった。3月、仮に楽天株が「放送と通信の融合」への白旗とも言えるTBS株売却に進んだ場合、楽天株は問題決着を好感されて本格的な上昇に進むとの期待が高まっている。今回発表された大規模な評価損計上は、そのシナリオへの第一歩とみられている。