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 日本通信株の人気が続いている。通信キャリアのインフラを活用し、データ通信サービスを提供する、日本初のMVNO業者。「閉鎖的」「日本でもっとも発展が遅れている業界」と揶揄される通信業界に風穴を開ける改革者として注目が集まっている。

 2007年11月、総務大臣裁定を受けてNTTドコモとの相互接続によるMVNOが認められ、2008年2月にドコモと契約を締結。同サービスの開始にめどを付けた。そして8月にはドコモの回線を利用した3Gコネクタ(USB接続の通信デバイス)を投入している。

 その後も革新的なサービスを相次いで投入。12月3日にはアラブ首長国連邦ドバイのi-Mate社の端末に対して独自の検証を行い、日本市場に投入すると発表した。これは12月10日付日本経済新聞で改めて報じられたこともあって、同社株は12月10日の株式市場でも大幅高に買われていた。このほか、ノキアが日本市場にMVNO方式で参入することを発表するなど、日本通信の切り開いた道が早くも広がりを見せ始めてもいる。

 次々と通信業界を切り開いていくベンチャー企業だが、株価の長期的な上昇には至っていない。その最大の要因は業績面にある。

 日本通信は11月、2009年3月期9月中間業績計画の大幅下方修正を発表している。当初、6000万円程度を想定していた連結経常赤字が、7億4600万円に拡大する見込みだと発表した。期初、通期業績計画について連結経常損益で5億9900万円の黒字浮上を計画していた。しかし、この中間期業績計画の下方修正時に、改めて業績計画を非開示に変更すると発表している。

 先端的なビジネスを展開する一方で、業績面には不透明感が強まっている。かつても新興市場には技術力やビジネスモデルを高く評価されながら経営が行き詰まり、経営破たんや上場廃止に至った企業が少なくない。日本通信も財務面は決して盤石ではなく、そのリスクも意識される。

 今後、株価の人気継続、上昇トレンド入りには業績面で成果を上げていく必要がある。足元でも人気は続いていることは、市場参加者の期待の高さの表れでもある。通信業界の改革者は本物なのか、市場関係者は熱い視線を送っている。