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 現在は世界的な金融市場の混乱が続き、東京株式市場も歴史的な軟調相場が続く中、インターネット市場調査のクロス・マーケティングが10月28日に東証マザーズへ新規上場する。IPO(新規上場)マーケットで人気のネット関連銘柄だが、この市場環境でどこまで評価されるか、注目を集めそうだ。

 クロス・マーケティングは広告効果や新商品の評価、満足度調査などのインターネットリサーチを手掛ける。事業会社などの依頼を受け、管理子会社が保有する121万人(2008年8月末時点)のモニターへ調査を行っている。

 株式公開承認時に開示した2008年12月期の業績計画は、連結売上高が28億6800万円(前期実績比17.9%増)、経常利益は4億6100万円(同35.8%増)、最終利益は2億5600万円(同36.2%増)。株式公開費用を吸収しての3割増益は、高く評価される数字だ。

 クロス・マーケティングの上場承認を受け、株式市場では既上場の類似企業としてマクロミルやインテージなどを挙げている。足元の株式市場低迷を受けてマクロミルのPERは10倍、インテージは7倍まで低下している。クロス・マーケティングの目論見書ベースの発行想定価格は600円で、PERは6.4倍だが、一概に割安感があるとは言えない水準だ。

 クロス・マーケティングの市場からの吸収金額は4億2000万円。通常のIPO銘柄であれば軽量級と位置づけられる水準であり、需給主導の初値形成が期待できる。しかし、株式市場が危機的な状況にある中、「どこまで買い人気が高まるかわからない」(アナリスト)との声も聞かれている。

 株式市場は話題性を好む。麻生新政権が誕生したが、早期の総選挙の実施が観測される環境下、選挙に伴う調査会社の需要増が思惑視されている。クロス・マーケティングの初値形成の追い風になる可能性もありそうだ。

 クロス・マーケティングは株式公開に向け、10月8日から実質的な申し込み期間となるブックビルディング(需要積み上げ)期間が始まる。上場初日の動きを読む上で、不安定な動きが続く株式市場とともに、ブックビルディングの動向も注視しておきたい。