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 USEN株の下落が止まらない。年初に886円だった株価は足元で下落基調が加速。9月30日には155円まで下落した。かつての新興市場の中心銘柄も市場関係者の注目度が低下している。

 USENは通信カラオケ機器のBMB、人材派遣・紹介のインテリジェンスを相次いで子会社化するなど、グループ再編を相次いでいるが、株式市場では「具体的なシナジー効果創出が読めない」(外資系証券)など、評価は芳しくない。

 足元の株価下落の主因になっているとみられるのは、1株あたり価値の希薄化。一連の子会社で用いたのは株式交換方式。子会社の株式を取得する際、現金の代わりに自社株式を割り当てるもので、USENはその交換用の株式を新たに発行。それによって発行済株式が大幅に増えており、従来から同社株を保有していた株主は1株当たりの価値が低下。宇野康秀社長の保有比率も、保有株数自体は変わっていないにもかかわらず、従来の44%から32%へ低下している。

 業績面は、再編費用の計上もあって最終損益が590億円の赤字となる見込みだ。USENは8月期決算を10月15日に発表予定。2008年8月期業績計画は既に下方修正を経ているが、決算発表前に再度の計画下振れも警戒されている。

 株式市場では不動産関連企業の相次ぐ経営破たんを背景に、信用面への不安が高まっている。企業規模が小さく財務体質も強固でない企業が多く上場している新興市場には、より警戒感が強い。有利子負債の多いUSENも例外ではなく、実際、現在の株価はいわゆる「倒産株価」とも考えられる水準で低迷している。

 本格的な株価回復には10月15日に予定されている決算で、2009年8月期の回復見通しが示すことが最低条件と言えそうだ。2008年8月期に巨額の赤字を計上していることもあり、新たな期にグループ再編効果の表面化で「急回復」と呼べる回復を株式市場に示せないと、株価の低迷はさらに長期化してしまう。