2008年8月29日 13時18分
複眼
指紋認証ソリューションのディー・ディー・エスに先高感が高まっている。
セキュリティ意識の高まりを背景に、将来有望なベンチャー企業とみられていたが、業績面ではこれまで、苦戦が続いていた。2007年12月期は連結売上高が2006年12月期比3.7%減の27億3400万円、経常損益は2億7800万円の赤字(2006年12月期は1億300万円の黒字)に転落していた。
2008年12月期の業績計画は幅を持たせて開示。売上高は31億900万円〜37億1400万円、経常利益は1億400万円〜2億800万円を予想している。黒字浮上見込みだが2007年12月期は当初の計画を大幅に下方修正して赤字に転落した過去があり、業績計画に対する信頼感は薄かった。
新興市場には先端的なビジネスモデルを標榜する企業が多く上場しているが、上場時などに描いた将来像通りに収益を計上できている企業は多くない。バイオベンチャーはその典型と言われており、ネット関連企業などでも実現性の乏しい業績計画を示し、下方修正を繰り返した企業が多かった。投資家はディー・ディー・エスにも同様の眼差しを向けつつあった。
流れが変わり始めたのは2008年の4月末。米国の有力半導体指紋認証センサーメーカーであるValidity社との業務提携を発表。ディー・ディー・エスが独自開発したハイブリッド指紋認証方式のソフトウェアをValidityに独占供給する。
株価はこの発表を受けて大相場入り。発表前の10万円近辺から5月には35万円を超える場面まであった。
8月5日には2008年12月期6月中間期決算を発表。中間期は営業損益段階から黒字浮上を達成。会社側が掲げる通期計画の黒字浮上に向けた信頼感も高まりつつある。
株価は5月高値形成後、過熱感を解消する動きとなっていた。しかし、この中間決算を受けて以降、再浮上のタイミングが近づいてきているようだ。
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