2008年4月23日 15時00分
佐野正弘
モバイルリスティング広告を提供するサーチテリアは4月23日、新しいモバイル広告配信システム「OPAST(OPtimized Ads by SearchTeria)」を発表した。複数の媒体と広告主を自動的に結びつける、モバイル広告のアドマーケットプレイスである。
OPASTはモバイルサイト向けのテキスト広告と、画像やGIFアニメを使ったピクチャー(バナー)型の2つを取り扱う。また、課金形態として、クリック課金の「ニーズマッチ配信」と、インプレッション(表示数)課金の「オファー配信」という、2つのタイプを提供する。
ニーズマッチ配信はオークション方式を取り、最低広告単価は10円。広告のクリック率や広告主の業種、広告主が設定した広告単価などによって表示確率が変わる点が特徴だ。つまり、ある媒体においてクリックが高い広告は多く露出される一方、クリックの少ない広告は露出が減り、必然的に媒体と相性の良い広告が優先的に表示されるようになる。広告主は広告掲載レポートを媒体別に確認できる。
これに対しオファー配信は、広告主が特定の媒体に対してインプレッション数を確保するもの。その代わり、広告単価はニーズマッチ配信の単価に一定額上乗せされた価格になる。
広告主はニーズマッチ配信によって自社の広告と掲載媒体との相性を見極めた上で、オファー配信を利用して相性の良い媒体を指定し、インプレッション数を確保できる。2つの形態の使い分けによって、広告の機会損失などを減らすことができるというのが、OPASTの特徴となっている。
OPASTの開発にあたっては、これまで同社が手がけてきたリスティング広告の経験が大きいと、サーチテリア代表取締役 セールス&マーケティング担当の三浦光氏は話す。クリック課金型のモバイルリスティング広告では、ニッチなキーワードにおけるクリックが少なく、広告主が設定した予算分だけ広告を表示できないことがあった。
一方で、テキスト型やピクチャー型の広告を配信する場合、広告主は予算分だけ広告を配信できる一方で、媒体資料以外に参考となるものがなく、広告効果を予測しにくいという課題がある。そこでOPASTはクリック型課金とインプレッション型課金を組み合わせることで、広告主が希望に合わせて配信形態を選べるようにした。
サーチテリアではOPASTを広告代理店に使ってもらい、広告主に対してより広告効果の高い提案をしてもらいたい考えだ。実際、プロトタイプの段階から広告代理店から意見を聞き、それを開発に反映していったという。
「アドマーケットプレイスと聞くと『代理店の中抜き』と思われるかもしれないが、集客力を持つ広告代理店は我々にとって必要な存在。彼らが使いやすいものを提供することで、より広告のクリエイティブの部分に力を割いてもらうことができる」と、代表取締役社長兼CEOの中橋義博氏は話す。広告代理店がOPASTを活用するようになれば、結果としてサーチテリアの収益も伸びるという考えだ。
OPASTは広告を掲載する媒体にとってもメリットが高いと中橋氏は言う。4月14日から試験提供を開始しており、中堅のモバイルサイトに好評を得ているとのこと。こうしたサイトは大手サイトと異なり、常にバナー広告が入るとは限らない状況である。OPASTはフィラー広告(自社広告)のように、通常のバナー広告が入らない場合のみ掲載することもできるため、広告の掲載を維持するための手段としても評価されているようだ。
サーチテリアがこれまで扱ってきたモバイルリスティング広告市場は、グーグルやオーバーチュアといったPC向けのリスティング事業者が参入したことで、競争が激しくなっている。このため、サーチテリアは今後、OPASTを主軸事業にしていく考えだ。
なおサービスの正式な開始時期は今夏で、ニーズマッチ広告の配信を先行して行う予定となっている。現在12サイトの参加が決まっており、今後も提携サイトは増やしていく予定だという。目標では月間数十億インプレッション、初年度3億円の売り上げを目指している。
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