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 ニワンゴが運営する動画コミュニケーションサービス「ニコニコ動画」が3月5日にバージョンアップし、「ニコニコ動画(SP1)」へと名前を変える。初心者が世界観に入りやすいようにする「初心者ページ」や、無料の動画制作ツールなどを用意し、オリジナルコンテンツを作りやすい環境を整える狙いだ。

 ニワンゴの親会社で、ニコニコ動画のシステムを開発、構築しているドワンゴの代表取締役社長、小林宏氏は「より多くの人に使ってもらい、満足してもらえるように、新しいサービスを提供するとともに、オリジナルコンテンツを作ってもらえるようにする」とSP1の狙いを語る。

 ニコニコ動画(SP1)の新機能、および配布されるツールとして明らかにされたのは以下のとおり。

  • 初心者ページ
  • プロフィールページ
  • ブログなどにニコニコ動画のプレーヤーを掲載できる「ニコニコ外部プレーヤー」
  • ニコニコ動画へのアップロード機能を持つ動画作成ツール「ニコニコムービーメーカー」
  • 音声合成ソフト「ニコニュースメーカー」
  • ニコニコ動画内で行われる「ニコ割ゲーム」
  • コメントで動画を動かせる「ニコスクリプト」
  • ユーザー同士で用語辞典を作る「ニコニコ大百科」
  • H.264への対応と動画アップロード容量の拡張

 まず初心者ページについては、基本的な使い方を紹介する動画が掲載される。会員登録をしたユーザーはまず最初にこのページを閲覧するようになる。

 また、ユーザーが自己紹介できるプロフィール画面も用意した。これまでニコニコ動画は匿名性を取っており、ユーザーは動画の解説文で自己紹介したり、自分のお気に入りの動画を「マイリスト」として公開するくらいしかできなかった。プロフィールページでは生年月日や性別、住んでいる地域などの基本情報のほか、自己紹介、投稿動画の数、マイリストが掲載される。プロフィールについては非公開にすることも可能だ。

ニコニコ動画プロフィール これまで匿名性だったニコニコ動画に、プロフィール機能が搭載される

 ニコニコ外部プレーヤーは他社のブログサービスに、ニコニコ動画内の動画をコメント付きで掲載できる機能。これまでニコニコ動画の会員でないと動画が見られなかったが、会員でなくても視聴できるようになる。ただしコメントを書き込むのはニコニコ動画内でないとできない。

 ニコニコムービーメーカーは、株式会社インターネットと共同開発した動画作成ツール。静止画をつないだり、文字や音声を入れたりすることができる初心者向けのもので、作成した動画はニコニコ動画に直接アップロード可能だ。3月5日より無償で配布する。また、動画作成に使う効果音やエフェクトなどの素材を有料で提供する。

 ニコニコムービーメーカーで利用する素材をテンプレートとしてユーザー同士が共有することも可能という。「複数人で同じテーマを元に動画を編集することができる」(ニワンゴ)

 ニコニュースメーカーはループドピクチャーと共同開発したツール。文字を入力すると、自動音声でキャラクターが読み上げてくれるというもの。ニコニコ動画内では現在、「棒読子」「棒読男」と呼ばれるキャラクターが自動音声でニュースを読み上げる「ニコニコニュース」というコンテンツがあり、これを誰でも作れるようにしたものだ。4月に提供開始する予定となっている。

 ニコ割ゲームは、現在広告枠としてニワンゴが利用している「時報」機能を拡張したもの。時報機能とは、特定の時間になると動画の再生が止まり、動画広告が流れるというもの。これまでは動画の上部に広告が流れる形だったが、ニコ割ゲームでは動画再生部分全体を使って、ゲームが行われる。そのゲームをプレイしたすべてのユーザーの得点が集計され、ランキングとして公開される。

ニコ割ゲーム 動画再生中に突如現われるニコ割ゲーム

 動画に特定のコメントを書き込むことで動画の再生を操作できるニコスクリプトについては、クリックボタンを動画内に設置できるようになった。これにより、ゲームやアンケートなど、視聴者に参加を呼びかける動画が簡単に作れるようになる。このほか、動画内の特定の場所だけコメントが表示されない「@コメントマスク」機能などが加わった。

ニコスクリプト 機能拡張するニコスクリプト。動画上に、視聴者が押せるボタンが表示できるようになる

 ニコニコ大百科は、ニコニコ動画内の用語や作品、作家などに関する情報をユーザーが書き込んで辞書をつくるサービス。「ニコニコ動画でよく出てくる単語をネットを探しても情報がみつからないことがあるので作った」(ニワンゴ取締役管理人の西村博之氏)という。

080305_nico-ency.jpg ユーザーが作り上げるニコニコ動画に関する辞典、ニコニコ大百科。画面イメージを見ると、アフィリエイト広告の「ニコニコ市場」も掲載されるようだ

 このほか、ニコニコ動画内で生放送を行い、それに対してユーザーもリアルタイムにコメントが書き込める「ニコニコ生放送」についても、より多くの人が見られるように取り組んでいるとした。現在は最大1000人しか視聴できず、数分で枠が埋まってしまう事態になっているが、順次人数を増やし、「年内に1万人規模のイベントスペースを実現する」(西村氏)とした。なお、SP1の発表会の模様もニコニコ生放送で紹介され、発表会場に集まった人と視聴者がやりとりする一幕もあった。

 また、SP1ではH.264フォーマットに対応する。これにより、高画質な動画がアップロード可能となる。有料会員の場合、投稿できる動画の最大容量は4Gバイトから8Gバイトに、データレートの制限は600kbpsから800kbpsに拡大するとしている。