2007年10月31日 23時18分
田中好伸(編集部)
ターボリナックスは10月31日、エントリーレベルからミッドレンジまでを対象となるLinuxサーバOSの新版となる「Turbolinux 11 Server」(11S)を11月29日から販売を開始することを発表した。価格は4万9350円からとなっている。
前版から3年ぶりのメジャーバージョンアップとなる11Sは、「Simple、Smart、Surprise」をコンセプトとしてウェブやメールなどのエッジ系サーバ、ファイルサーバ、部門サーバに最適としている。同社の事業推進本部長の森蔭政幸氏によれば、「ウェブ系パフォーマンスでは従来製品と比較して1.5倍強向上している」という。エッジ系に必要とされるサーバアプリケーションが1枚のCDに収録され、「ものの10分程度で導入できる」(森蔭氏)と説明している。
事業推進本部長の森蔭政幸氏
また、ウェブシステムで現在主流となっているLAMP/LAPPの基盤ソフト群も搭載されている。具体的には、「Apache 2.2.6」「MySQL 5.0.45」「PostgreSQL 8.2.5」「PHP 5.2.4」となっている。PHPでは、開発環境と運用環境をワンパッケージにした「Zend Core」、PHPの標準となっている開発フレームワーク「Zend Framework」、PHPで構築されたシステムの実行速度を高速化させられるというPHPコード最適化ツールである「Zend Optimizer」も加えられている。
PHP系ツールを強化した背景として、「Yahoo!やflickr、diggなどの米での大手ネットサービスのサイトはPHPで構築されている」(森蔭氏)ことなどを挙げるとともに、アジアでのPHPでのシェアが増加、「世界でのPHPエンジニアが順調に増加している」(同氏)こともある。
PHPで構築されているというサイト
アジア圏でPHPで構築されたサイト数が圧倒的に多い
Javaや.NETの全体には及ばないものの、PHPエンジニアの伸びも高い
エッジ系サーバとしては、セキュリティ面での対策も必要とされるが、今回の11Sでは、NTTデータ開発のセキュアOSモジュールとツール群がまとめられた、オープンソースソフトウェア(OSS)の「TOMOYO Linux」も搭載されている。森蔭氏は、「従来のSELinux(Security-Enhanced Linux)は、ポリシー設定が難しいことから、敷居が高いものとなっている。TOMOYO Linuxは、自動学習機能を利用することでポリシーを生成してくれる。本番運用でもポリシーに従って制御と監査を行う。こうしたことからSELinuxよりも敷居が低いものになっている」と説明している。
エッジ系に活用されることを中心にしている11Sでは、負荷分散ソフトである「turbolinux Cluster LoadBalancer」を標準搭載。ビジネス規模の拡大とともに増加するトラフィック量に合わせて、システムを拡張できるようになっている。クラスタリング対象のサーバ数は2だ。
11Sのコンポーネントはカーネルが2.6.23、ライブラリがglibc 2.6.1だ。また、搭載されているサーバアプリケーションは以下の通りとなっている。
推奨される環境としては、CPUは、32ビット版ならIntel Pentium II以上、64ビット版ではIntel EM64T/AMD64対応プロセッサ、メモリは256Mバイト以上、ハードディスクが4Gバイト以上となっている。
11Sのパッケージ価格は4万9350円で、サポートサービスは、インストールサポートがユーザー登録から90日間で件数無制限・ウェブとメールでの問い合わせが可能となっている。
パッケージとインストールサポートに加えて、1年間の技術サポートサービスが利用できる「Turbolinux 11 Server Standard Platform」の価格は8万9880円となっている。Standard Platformでは、クラスタリング対象サーバ数が10となっている。
通常の11Sとサポートサービスが強化されているStandard Platformはともに、ソフトに対する使用許諾権は永久であり、CPUソケットによる制限も接続ユーザー数による制限もなされていない。またどちらも、2012年11月までの無償アップデートサービスが付加されている。以降は、有償のメンテナンスサービスとなり、「年間1パッケージ分の価格で提供する予定」(森蔭氏)としている。
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