2007年10月18日 14時10分
文:Martin LaMonica(CNET News.com)
翻訳校正:編集部
Joy氏は米国時間10月15日、ベンチャーキャピタル会社Kleiner, Perkins, Caufield & Byers(KPCB)のパートナーとしてさまざまなグリーン技術を調査している理由について講演した。同氏は、ナノテクノロジーに関する「Lux Research」カンファレンスにおいて、運輸業界や太陽エネルギー分野での大きな変化についても予測した。
Sun Microsystemsの共同創業者として複数のインターネット技術を開発した功績があるJoy氏は2005年に、シリコンバレーの有名なベンチャーキャピタル会社であるKPCBにパートナーとして迎え入れられている。
Joy氏は、インターネット分野を「現在とんでもなくおかしなことになっている」と表現し、そういった分野への投資はいくつかの半導体企業を別にして避けているという。対照的に、地球温暖化という問題は差し迫っているため、エネルギー技術やグリーン技術への投資によって、イノベーションを生み出すための素晴らしいチャンスが与えられることになると、同氏は述べる。
Joy氏は講演において「KPCBの共同創業者であるEugene Kleinerは、パニックを起こすことが適切となる時もあると述べたことがある。そして私は、問題の規模だけではなく、エネルギー利用がより効率的になっていくことでわれわれに与えられる経済的なチャンスのことも考えると、われわれはパニック状態になるべきだと考えている」と語った。
Joy氏は講演後のインタビューにおいて、エネルギー技術やグリーン技術には大きな可能性を秘めた技術的要素が存在しており、市場も巨大であるため、ベンチャー投資先として魅力的なものとなっていると述べている。
同氏は、グリーン技術がもたらす金銭的な見返りは大きいと確信している。なお、グリーン技術への投資は大幅に増えている。過去数年の間に、クリーンな技術を用いる複数の電力会社がマネジメントを必要とするまでに成長し、複数の太陽光発電会社が株式公開を果たしている。これに対して、バイオ燃料といった他の分野の成果はまちまちである。
Joy氏は「価格が妥当な初期段階にある、本当に上質のベンチャー企業はまだ存在している。これはインターネット分野の企業にはあてはまらない。インターネット分野はとんでもなくおかしな状態にあるため、それほど過熱していない分野を対象にするのはよいことだ」と述べている。
Joy氏はこの講演において、運輸業界や電力業界が今後5〜10年間でどのように変化するのかを予測した。
バイオ燃料(植物から作られるエタノールのような燃料)には多額の投資資金が寄せられているが、Joy氏は「電気自動車がバイオ燃料を打ち負かす」と考えている。つまり、輸送会社と電力会社がより連携するようになるということだ。
プラグインハイブリッド車における大きな悩みの種はバッテリである。しかし、Joy氏はこの点に関しても楽観的である。
「新しい化学物質がいろいろと生み出されてきているため、今から5〜10年後には、現在の1リットル当たり100ワット時と比較すればエネルギー密度で5〜10倍となる、500〜1000ワット時を達成するベンチャー企業がでてくるだろう」(Joy氏)
「ガレージで充電するだけでよく、ガソリンスタンドで燃料補給する必要のない自動車が十分現実的なものとなるだろう」(Joy氏)
Joy氏によれば、長距離走行には液体燃料用のタンクを備えることが可能になるだろうという。また同氏は、効率が40〜50%の太陽電池パネルがバッテリ充電用として自動車に備えられるだろうとも予想している。同氏は「屋外駐車場がより価値あるものとなるかもしれない」と述べている。
Joy氏によると、米国人は長距離を運転し、大型車を所有し、乗用車としてトラックを運転することが多いため、こういった電気自動車は米国よりも先に欧州で普及する可能性が高いという。
太陽エネルギーに関して、同氏は長期的予測として、光を電気に変換する光電池素材を挙げている。
太陽電池パネルは現在、大企業ほど多くの資金調達選択肢を持たない一般家庭にとっては特に、巨額の投資を前もって支払う必要があるものとなっている。
太陽電池パネルの効率は向上してきているものの、企業は太陽熱や太陽集光といった、より高い費用対効果が可能なテクノロジを追求している。
事実、KPCBは太陽熱と光電池の双方に投資している。しかし、Joy氏は最終的に光電池が勝つと考えている。
太陽電池パネルに最も広く使用されている、シリコンを原料としたセルの効率は約20%である。Joy氏の予測によると、素材技術の進歩によって、コストを抑えつつこの効率を向上させることができるという。
同氏は「長期的にみれば、光電池でより高い効率を達成する方がずっと簡単だ。現在は、高効率の光電池を製造するために、価格の高い高純度シリコン結晶を使用しているため、コストは非常に高くなっている」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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