鳴海淳義(編集部)
ブログなどに書き込んだコメントを一括管理するツール「coComment」がベータ2にバージョンアップした。coCommentはスイスの通信会社Swisscomが社内ベンチャー事業として2006年2月に開始したサービスで、ngi mediaが日本語版の開発とサービス運営を手がけている。
バージョンアップのポイントは、「グループ」と呼ばれるSNS機能。ブログなどで交わされている会話を発見し、共有することができる。またコメントのフィルタリング機能を搭載し、特定のキーワードに合致した会話のみをトラッキングすることも可能となった。
coCommentのアクティブユーザーは2007年10月時点で57万人、ID保有者は300万人以上にのぼる。ユーザーの25%は米国、30%はヨーロッパ、残りはアジアだという。
coComment CEOのMatt Coleborne氏CEOのMatt Coleborne氏は、coCommentの収益化を3つのステップで達成するとしている。第1フェイズとして、この第4四半期にトラフィックを広告商品とする考えだ。第2フェイズではさらに進んで、会話にマッチした広告を掲載するという。
そして第3フェイズで、coCommentに集約したコメントを元にデータマイニングビジネスを展開する計画だ。
Matt氏は次のように語る。「会話の集積が頭脳となれば、Google Trendsのような使い方も可能になる。すべての情報ならぬ、“すべての会話を収集して整理する”カンバセーションのGoogleになりたい」。
永井美智子(編集部)
音声合成ソフト「初音ミク」を使った楽曲に関して、ドワンゴが作詞作曲者の許諾なしに着うたを配信したとの疑惑が浮上した。この件に関し、初音ミクの開発元であるクリプトン・フューチャー・メディアと、ドワンゴの子会社で楽曲の著作権を管理するドワンゴ・ミュージックパブリッシングがそれぞれ声明を発表。両社間の契約に関する経緯について説明した。
ドワンゴは、子会社のニワンゴと共同運営している「ニコニコ動画」において、初音ミクを使って発表された楽曲が人気を集めていることから、自社サイトにおいて11月より着うたの配信をしている。
ところがこの件に関して、ニコニコ動画で人気となっている楽曲の作者と名乗る人が、楽曲の使用に関する契約を結ばないまま着うたが配信されたと掲示板上に書き込んだ。中には着うたの配信に関して許可をしたという人や、きちんと契約を結んだという人もいたが、契約書を交わしていないという書き込みが複数人からなされたことで、きちんと許諾を得ないままドワンゴが着うたを配信したのではないかという疑惑がもたれていた。
ドワンゴ・ミュージックパブリッシングによれば、初音ミクを使った着うたの配信については、「本年9月、クリプトン社「初音ミク」担当者様が当社に来社された際、着うた配信の提案をさせていただき、ご了解をいただきました」として、クリプトンからは許可を得ていたという。
クリプトンは初音ミクの利用規約において、カラオケや着メロ、着うたなどでの利用に関しては、クリプトンとの使用許諾契約を求めている。このため、2社での話し合いとなったようだ。
その後、ドワンゴは、楽曲の作詞作曲者と個別にコンタクトをとっている。この後の契約手続きについて、混乱が起きたようだ。
クリプトンはドワンゴとの契約にあたり、「仲介業者」(クリプトン)として、フロンティアワークスを選定。この理由については、「製品の開発などで業務負荷が増しておりましたので、ライセンス業務に実績がある会社を間に立てることで独占などの文言を外し、業務を速やかに行うため」とクリプトンでは説明している。
ドワンゴは、すでに配信に関して連絡をとっていた作詞作曲者の連絡先について、本人の許諾の上でフロンティアワークスに通知。「権利代行会社(編集部注:フロンティアワークス)が各権利者と契約を行い、さらにその後権利代行会社と当社が配信に関するライセンス契約を締結することで合意いたしました」(ドワンゴ・ミュージックパブリッシング)
その後ドワンゴはフロンティアワークスについて配信条件などの詳細について合意し、すぐに着うたを配信したという。ただし、この点についてクリプトンでは、「ドワンゴ社は口頭ベースの許諾で楽曲の配信を開始してしまっていた」との認識だ。
その後、「当然締結されていると考えていた各権利者と権利代行会社間の契約書が締結されていないことが、権利者からのクレームで判明」(ドワンゴ・ミュージックパブリッシング)。
ドワンゴ側としては、作詞作曲者との間の権利処理については、フロンティアワークスが担当すると考えていたことから、「早急に権利者との契約を締結するよう、重ねて権利代行会社に強く申し入れを行いましたが、なんら返答がなく、契約書が締結されないまま今日に至っております」としている。
この件に関しては、クリプトンも「事務手続きが円滑に行われなかったこと、権利者の皆様に対して大変申し訳なく思っております。権利者の皆様には本日中に連絡を差し上げたうえ、速やかに契約手続きさせていただきたく存じます」とコメントしている。
今回の件は、ドワンゴ、ドワンゴ・ミュージックパブリッシング、クリプトン、フロンティアワークス、作詞作曲者の5者が絡み、それぞれに十分な意思疎通ができていなかったことが原因のようだ。加えて、ドワンゴ・ミュージックパブリッシングが人気曲「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」について著作権の一部をJASRACに信託したことがクリプトンに伝わっていなかったことが、相互不信を招いてしまった。
クリプトンでは「これで問題の根幹が見えて参りましたので、あとは各社協議の上しっかりとしたビジネスを構築できるように努力していきたいと思います。なお、ネガティブな話ばかりが先行しておりますが、共にCGMを志向する会社として、ドワンゴ社とは昨日の打ち合わせでもポジティブな意見交換・議論もさせていただきました。両社ともがニコニコできるような仕組みが築けたらと願っております」とコメントしており、再発防止に努める考えを示している。
なお、ニコニコ動画で人気となり、着うたやカラオケでも配信されている楽曲「恋スルVOC@LOID」については、作詞作曲者のOSTER projectがコメントを発表。「正当な手続きを踏んだ上での配信」と契約に問題はなかったとの認識を示した。ただし、「しかし権利関係の揉め事でイベントが前後したりしたのも事実です(いつの間にかうp主(編集部注:作詞作曲者のこと)、ドワンゴ、フロンティアワークス、クリプトン間の契約とかいうとても複雑なことになってて、現在でもそこの契約で停滞しています)」(OSTER project)として、権利処理の手続きにおいて問題が起きていることを認めている。また、楽曲の管理委託については「お断りさせて頂いてます。どの曲もJASRACに登録するつもりはないというのが現在の私の意向です」(OSTER project)としている。
Webマーケティングガイド
試着もしないで洋服は買えない。
肌触り・生地感が大切・
ネットではイメージがわかない。
ネットで服は売れない。
これまでのアパレル業界ではこのような声が多くあがっていた。
しかし、そんなこれまでの常識を覆す動きが、2006年を皮切りにアパレル業界で繰り広げられている。
2006年はファッションアパレルEC業界において激動の年となった。プレイヤーの相次ぐ上場、ファッションイベントの海外進出、アパレルブランドの自社通販本格化。
これまでの流れに加え、近年ではターゲットを特化させた雑誌連動型ECサイトが、トレンドに合わせた商品展開によって売り上げを着実に伸ばしてきた。
携帯電話サイトを軸にクチコミで顧客獲得を進めてきたある企業は、インパクトのあるファッションイベントや雑誌と連携したコンテンツ展開で顧客との関係性を強化することに成功した。
また、別のある企業は1つの仮想街に各ブランドが店舗を出店するという、これまでにないコンセプトと絞り込んだブランドラインアップ、斬新なサイトデザインなどで多くのアパレル企業からも注目を集め、現在では「買う」というサービス提供以外にも「探す」「読む」「聞く」「繋がる」「伝える」といったような独自の切り口でのコミュニティやブログ展開も行っている。
そして、これまではカタログ通販・雑誌連動ECサイト・オリジナルコンセプトECサイトといったような、多くのブランドを要するモール型ファッションアパレルECサイトの動きが目立ってきていた。
一方、各アパレルブランドの自社ECサイトはどうだろう。
以前よりネット販売を始めていた企業は存在していたものの、多くのブランドがネット販売を行っていたわけではなかった。
そんな中、2006年〜2007年のタイミングでそのようなウェブ販売を行っていなかった、各ブランドのウェブ進出が盛んになってきた。
大手アパレルブランドの本格ウェブ販売の進出や既存のブランドECサイトの大幅リニューアルなど、一際ファッションアパレル業界は大きな動きを見せ始めた。
では、これらアパレルブランドの自社店舗の販売促進のためのウェブマーケティングについて考えていきたいと思う。
そのヒントは既に先人の手によって実現されていた。
2000年より実店舗をもつブランドが運営している、あるECサイトを例にとって考えてみる。
彼らは当時、数百ある店舗の中の一つという位置づけでネットストアを展開していた。「実店舗の来店者とネットストアの訪問客は別の人」と考えていたのである。
しかし、サイトのアクセス動向等を調査していく中で、商品の品揃えや店舗の場所の確認など、実店舗に行く前の下調べに利用するケースが多いことが分かったのである。
「実店舗への来店客とネットの訪問者がイコールで、双方を行き来しているのであれば、運営面で連携を行えばもっと店舗への集客が期待できる。」という仮説に基づいて、2003年よりネットストアの位置づけを見直し、実店舗と互いに協力し合う体制に変えた。
その体制を端的にまとめると「実店舗でネットへの集客を行い、ネットでは実店舗への集客を行う」ということである。
具体的には
これらの施策で来店を促すという戦略である。
その結果、ネットストアの売り上げは拡大し、3年連続で前年比40%を超える伸びを見せている。
一方で全社としての売り上げも2005年度以降から対前年比6.3%増〜9.2%増と好調である。
ここでアパレル業界の視点に戻してみよう。
冒頭で述べた
試着もしないで洋服は買えない。
肌触り・生地感が大切。
ネットではイメージがわかない。
ネットで服が購入されるようになってきた背景として、上記のような壁が取り払われて、ユーザーが気にしなくなったことが理由なのだろうか。
私はそうは思わない。
やはり服を買う際には、自分にサイズは合っているか、どんな素材なのか、自分が持っている服とどう合わせていこうか。このようなことは誰しも考えることであろう。
ネットで服が購入されるようになった理由としては、実店舗で実物を見たユーザーが何かしらの理由で(安いから、買い物に行く時間がないから、外が雨だから……など)ネットで購入したと考える方が自然であろう。
ここで先に述べたウェブマーケティングの戦略を思い出して欲しい。
「実店舗への来店客とネットの訪問者がイコールで、双方を行き来しているのであれば、運営面で連携を行えばもっと店舗への集客が期待できる。」
「実店舗でネットへの集客を行い、ネットでは実店舗への集客を行う」
アパレル業界こそ、上記の考えに重きを置くべきではないだろうか。
これまでネット販売と服の相性が悪いと考えられていた要素を受け入れた上で発想を転換し、実店舗とネットの繋がりをより深く・濃くしていくべきではないだろうか。
実店舗では、
一方、ネットでは、
人間の「服を買う」という行動における消費者心理を受け入れた上で、リアルでの機会損失をウェブで補い、ウェブでの売り上げ拡大のために実店舗への誘導を勢力的に行っていく。
絶対的なブランドを持つアパレル業界でこそ、リアルとネットの共存・相乗効果を見出すことができるのではないだろうか。
ネットで服を販売する上で、実店舗との繋がりは必要不可欠であると考えられる。
だからこそ、前述のような
「実店舗でネットへの集客を行い、ネットでは実店舗への集客を行う」
という戦略を取り入れ、今後のウェブにおける販売促進に活かしていければ、より多くの売り上げを見込むことができるのではないだろうか。
「服」という特徴的な商材をウェブで販売していく上で、必要不可欠であるツール「実店舗」を持っているアパレルブランドの今後のウェブマーケティングに注目していきたい。
テクノロジー系ベンチャーの健全発展を支援するネットワーキンググループ「Venture BEAT Project」が、発足1年を経過した。メンバーは100人を超え、この中でさまざまなイノベーションが生まれる可能性は日に日に増している。
今後、その可能性をさらに最大化することを目的として、月例のネットワーキングに業界のインフルエンサーなどを招待しディスカッションを行う。これにより、拡大した「Venture BEAT Project」メンバー間のより円滑なネットワーキングを実現する。モデレーターは三菱UFJキャピタルの渡辺洋行氏が努める。
渡辺:三菱UFJキャピタルの渡辺です。本日はお忙しいところお集まりいただきありがとうございました。今後、月例のネットワーキングでは、毎回、ゲストスピーカーを招き、業界の最新動向やゲストスピーカーのビジネスなどについてディスカッションを行います。
第1回目のスピーカーはフィードパス代表取締役社長CEOの津幡さんです。津幡さんはサイボウズの副社長を務められていましたが、2007年の春、同社を退職し、子会社でもあるフィードパスの社長になられました。このことは個人的にものすごく衝撃的でした。上場企業の役員にまで登りつめ、会社の舵取りをしていた人間が、子会社とはいえ、ベンチャーそのものといった感のある会社に移られたからです。
津幡さんとは個人的に親しくお付合いさせて頂いていますが、実は、この話はずっと聞けなかったんです。今日はいい機会ですので、聞きづらいことも含めて質問していきますので、よろしくお願いします(笑)
ではまず、フィードパスという会社が何をしているのかということと、サイボウズとの違い、簡単な会社沿革を教えて下さい。
フィードパス代表取締役社長CEOの津幡靖久氏
津幡氏:ソフトウェアがネット経由で提供されるのは、コンシューマ向けサービスの世界では当たり前になってきています。一方、ビジネス向けはパッケージをカスタマイズしてインストールするというのが一般的ですが、ここでもネットを介してカスタマイズ提供するという世界が、少しずつですが広まりつつあります。
このSaasに特化していこうというのがフィードパスという会社です。逆に、パッケージの部分をやっているのがサイボウズ。要は、サイボウズがやっていないWeb 2.0系サービスをしているのがフィードパスだと認識いただければいいでしょう。
こうしたSaasによるソフトのライセンス提供およびネットビジネス展開というのは、日本では希有なビジネスモデルです。しかし、ネット提供はスピーディーなアライアンスを組むことも可能なので、究極的には各方面から「企業向けソフトはウェブで提供された方がいい」と思われる世の中を作っていきたいです。これはモバイルも含めて考えていきます。
私自身は約5年前にサイボウズへジョインしましたが、2007年春に取締役を退任し、フィードパスの社長に就任しました。フィードパスは主要株主がサイボウズ、住友商事などという会社で、沿革としてはネットエイジ(現ngi group)がインキュベートしたイントラブログ提供のブログエンジンにサイボウズが資本参加し、2007年春からは企業向けにSaasを提供する会社になりました。
現時点はライセンスが一番のビジネスになっていて、Zimbraと組んで国内展開している「feedpath Zebra」やイントラブログの「Blogengine」の提供が主なものとなっています。
渡辺:今やサイボウズは大企業。イノベーションのジレンマと呼ぶべき壁があり、会社としてやりづらい部分もあったため、そこを津幡さんがやろうとした――という解釈をしてもよろしいですか。
津幡氏:確かに、企業というのはどこかで内部要因としてゆさぶっていくだとか、外部に実験台を作るなどしないと、売上高が100億円の会社にはなれても、1000億円の会社にはなれないのかなと。そう思ったので、意識的にゆさぶろうとしたということはありますね。
渡辺:でも、普通なら辞めない。サイボウズにいても、フィードパス事業にジョインすることも可能ではありましたよね。
津幡氏:どうですかね、ただ、自分がやりたいという気持ちと、やれるという気持ちのバランスを考えたとき、中でやる方がいいのか、外で場を作った方がいいのか――ということは考えて、結果的に「場を作れる立場なら、場を作った方がいい」と決断しました。
転職の経験があると分かると思うのですが、“スイッチが入る時”ってあると思うんですよ。僕もある日スイッチが入って、「フィードパスに専念したい」と次の日には話をしていました。周りにはドン引きされて、社長の青野さんも含め、他の役員に理解されづらかったみたいですが(笑)。
ユビークリンクは12月18日、iモード向けに提供する総合ナビゲーションサービス「全力案内!」の渋滞情報提供エリアを 拡大すると発表した。
全力案内!はリアルタイムの渋滞情報をもとに、移動方法を案内する携帯電話向けサービス。これまで東京23区をはじめ、神奈川県、兵庫県、福岡県で提供してきた。新たに千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府でも提供を開始するほか、フリーワードを入力するだけで住所や駅、路線、目的地などを検索できるようにした。
また、905i用のiアプリの提供も開始し、起動後にワンストップで経路探索が可能になった。
2008年1月31日までは無料で利用が可能(パケット通信料は必要)。2008年にはauおよびソフトバンクモバイルでもサービスを提供する予定。