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 8月2日、SEO(特定サイトの検索結果を上位に表示させる技術)を軸にネットでの集客支援事業を行うフルスピードが、東証マザーズに上場にした。

 2007年7月期の連結業績予想が売上高で前期比2.8倍の50億8800万円、経常利益が同2.3倍の8億円という成長性から、上場初日に公開予定価格を60%上回る価格で値を付けた。新興市場におけるIT関連銘柄への不信感が漂う中、まずは市場からの評価を得た格好だ。

 ただ、SEO、リスティング、アフィリエイトを軸とした事業モデルは新規性に乏しいと言える。競合他社も多い。SEOという安定的な高利益率事業をベースにしながら、今後いかに競合他社と差別化を図っていくかが、同社にとって大きな課題となる。

 これまでのSEOを中心として事業戦略、今後の成長戦略などについて、同社代表取締役社長の芳賀麻奈穂氏に聞いた。

独学で辿り着いたGoogle対策

--1〜2年前は「知る人ぞ知るSEO専門会社」というイメージがありましたが、急激に知名度を高めてきました。

 当時は電話営業中心のスタンスで、ホームページにもSEOのことは書いていませんでした。影でこっそりと進めてきましたから。

--当時からの利用者の中には、「SEOからリスティング広告中心になってきたのでは」との声もあります。

 1年4カ月前からオーバーチュアの推奨認定代理店になり、リスティング広告は当社にとって第2の収益源となりました。ただ、SEOもさらに積極展開していまして、SEOの売り上げは月間で1億、年間で10億円規模と成長を続けています。

--確かに、SEOでは業界首位と言って差し支えないレベルですね。

 だと思います。未上場で当社と同等のレベルにある企業が存在するかもしれませんが、上場企業ベースで見れば2位の企業に2倍以上の差をつけています。

--SEOを事業化しようとしたきっかけは。

 当社はわたしが学生の時に設立した会社なのですが、90年代後半から家庭教師の紹介サイトを運営していて、そこでSEOの技術を身に付けていきました。

 家庭教師の紹介サイトで一番悩んだのは集客でした。そこで「自分なら探し物は検索エンジンから始めるな」と思い、当時あった複数の検索エンジンを片っ端から研究しました。すると、ほとんどの検索エンジンの検索結果で運営する約10サイトを検索結果の上位に表示できるようになりました。

 ところが、どうしても検索結果で1位になれなかった検索エンジンがありました。それがGoogleです。「何だろうこれは」と思いつつ、海外のGoogle関連サイトを徹底的に調べ上げていくうちに、いつの間にかそれが事業化につながっていたのです。

--具体的にはどう事業化に結びついたのか。

 上京して2001年末から東京で家庭教師の紹介サイトを売り込んでいたのですが、みなさんそれよりも「このサイトがどう集客しているのか」というところにご興味を持たれたんです。結果、2002年の6月に最初のSEOを受注し、「これは仕事になるな」と事業化を決断しました。

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 世界中の起業家やベンチャーキャピタル(VC)事情に精通し、ベンチャー市場にフォーカスしたイベントを数多く開催している米Red Herringが、7月23日と24日の2日間、同社にとって日本初となる起業家のためのカンファレンス「Red Herring Japan 2007」を開催した。同社が今日本でこのイベントを開催する背景には何があるのか。イベント主催者であるRed Herring 会長のAlex Vieux氏に、今回のイベント開催の背景について、そして日本のベンチャー企業の課題について聞いた。

--Red Herringにとって今回は日本で初めてのイベントということですが、今日本でこのイベントを開催する意義について教えてください。

Vieux氏 日本のベンチャー事情の課題を語るRed HerringのAlex Vieux氏

 アメリカと違って、日本にはまだベンチャー企業が育つカルチャーがありません。つまり、日本の起業家は孤独だと思うのです。アメリカには起業家カルチャーがすでにできあがっているので、理解者も多い。ベンチャー企業が抱える問題は世界各国共通ですが、こうした情報を共有できる場が日本にはあまりありません。情報共有の場を設けるためにも、こうしたイベントの必要性を感じました。

--世界中のベンチャー企業が抱える問題とは何ですか?

 資金調達や人材確保が困難なこと、そしてベンチャー企業に対して顧客が懐疑的になりがちなことなどです。また、アイデアはあってもそれを完全に製品化できないことも多い。だから多くのベンチャー企業は2年と続かないのです。これは万国共通です。

 日本は、モバイル分野やマンガ文化などで世界のリーダー的存在となっています。つまり、日本人はリーダーになる資質を持っているのです。また、日本は教育レベルも非常に高い。アメリカでは読み書きができない人が2000万人もいて、PCを与えられても文字がタイプできない人がいる一方、日本は識字率もほぼ100%でPCを使いこなせる術を持っています。つまり、日本人に必要なのは自信を持つことなのです。

--日本のベンチャー企業が抱える日本特有の問題や特徴はあると思いますか?

 あります。まずひとつは、単一民族国家であるため、多言語環境に免疫がないことです。私は、英語学習をもっと早い時期に始めるべきだと感じています。ただし、英語力よりも問題なのは、日本人は自意識過剰でシャイなため、あまり英語を話したがらないことです。外国人には、間違いだらけの英語でも、強いアクセントがある英語でも、気にせずに話す人が数多くいます。私だってその1人です。

 また、起業家を育成するための土壌がないことも問題ですね。起業家育成プログラムなどがあればいいんですが。

--今回のイベントにはVCも参加していますね。各国のVCの事情をどう見ていますか。

 日本に比べると、アメリカはもちろんですが、インドやイスラエル、中国などはVCの数が圧倒的に多いですね。現在アメリカには約8000のVCがいますが、日本では200程度ではないでしょうか。人口が日本の4分の1程度のカナダでさえ、約500のVCがいるのです。ファンドの額も日本は小さいのが現状です。

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 ストリーム(劉 海涛社長)は、中国最大手の新聞社、人民日報社(王 晨社長)との間で、サイト「人民網」と独占契約した。これによって、ストリームはメディアビジネス事業に新規参入する。

 「人民網」は、中国の新聞「人民日報」をメインとするニュースウェブサイト。全世界に協力メディアを1000社以上、「人民網」に所属する2000人以上の記者による取材編集が行われている。中国語以外にも英語、日本語など9種類の言語により24時間情報を発信しており、一日8000万ページビューを有する中国最大ニュースサイトとなっている。

 人民日報社網絡中心が運営する「人民網日本語版」は、98年12月に開設された中国情報サイトの老舗で、最近では一日平均約100万ページビューを超えている。

 ストリームは、この人民日報社網絡中心と提携することで、ストリームのweb開発・運営のノウハウを有効活用し、「人民網」のメディアサイトとしての価値・機能を向上させていく。同時にその「人民網」のサイトを活用して、新規事業となるメディアビジネス事業に参入して収益拡大を目指す構え。

2007年8月 3日 08時00分

株式公開での「2008年3月期問題」

沼田功(ファイブアイズ・ネットワークス社長)

 2008年3月決算期から、企業の内部統制強化を目的とした「日本版SOX法」が施行される。株式公開においてもこの施行による影響は大きいと考えられる。2008年3月期以前に株式公開をする企業の上場直後の監査体制、また主幹事証券会社の役割。株式公開のワンポイントを解説するシリーズ4回目は、日本版SOX法の影響について解説する。

公開準備の初期コスト激増

 「日本版SOX法」の詳細は固まっていませんので、株式公開への影響を論じるのは時期尚早でしょうが、多くの推測を交え個人的見解をご披露させていただこうと思います。まず、注目する直接の影響は、「直前々期問題」「2008年3月期問題」の2つです。

 株式公開には直前二決算期(「直前期」と「直前々期」)の監査証明が必要です。このうち直前期は公開会社並みの内部管理体制が求められます。これに対して直前々期は内部管理体制の整備を同時並行で行い、期末の財務諸表が整えば監査証明が取得できる前提で公開準備を進めておりました。

何らかの形で先取りする必要

 ところが、日本版SOX法の世界では、財務諸表監査に加え内部統制監査が求められます。もし公開準備会社にも直前々期に内部統制監査が求められれば、内部管理体制の整備をそれ以前に行う必要があります。

 となると株式公開準備の期間は、現在より最低1年は延びます。直前々期以前に求められる内部管理体制の水準はかなり高くなると思われ、そうなると公開準備の初期コストは大幅に増大します。

 公開準備会社の内部管理体制は飛躍的に充実しますが、公開準備期間は延びてコストは激増し、公開準備の手法は劇的に変わります。これが「直前々期問題」です。

 内部統制監査が導入されるのは2008年4月以降にスタートする決算期からです。したがって2008年3月期を申請期とする会社は、財務諸表監査しか受けた経験がない中で、上場後すぐに内部統制監査の洗礼を受けます。

 取引所や主幹事証券会社が、どう判断を下すか注目しておりますが、「内部統制監査は未経験なので上場後クリアできなくてもやむなし」とはならないでしょう。上場会社すら経験していない内部統制監査を、公開準備の段階で、何らかの形で先取りする必要が出ると思われるのです。

 これが「2008年3月期問題」です。08年3月期前後に申請直前決算期を迎える会社が該当します。

主幹事証券会社の役割が変化

 間接的には、私は主幹事証券会社の役割変化に注目しております。結論から申し上げれば、公開準備のコンサルティング業務から撤退する可能性を感じます。現在は主幹事獲得前の初期デューデリジェンスを充実させることで、「安心して公開できる会社にコンサルティングを提供する」体制を敷いていますが、一夜にして変化するベンチャー企業を相手に、これは現実的な前提とはいえません。

 さらに従来は、資本市場の正義を主軸に据えながらも、ベンチャー企業の現場の思いをくみとった上場審査が行われておりました。日本版SOX法に代表される資本市場の動きは、IPO対象案件拡大の代償として厳正な審査に収斂(しゅうれん)し、「現場の思いをくみとる」公開引受部門の機能は、時代遅れになりつつあります。

主幹事としてのチェック機能に特化

 最近では、大手証券会社の公開引受部門が指導した案件でも、主要取引所の審査を通過できないケースが散見されます。そのため現場はさらに硬直化し、引受証券会社によるコンサルティングの限界が露呈しているように思うのです。

 主幹事としてのチェック機能に特化する方が利益相反も無くなり、顧客との信頼関係も強化されるでしょう。証券会社のコンサルティング料は、審査料の意味合いが強くなるでしょうし、現在もそう受け止められる傾向にあります。何より直前々期以前から銘柄を有料でフォローする、というのは証券会社のビジネスには合わないでしょう。

 内部管理体制の整備が早期に妥協なく求められ、ここを担う機能は主幹事証券会社でも監査法人でもないとすると、私たちのような株式公開コンサルタントにもチャンスが生まれる、と思うのは自分本位の見方でしょうか?

記事提供:「VFN」(発行:プレジデンツ・データ・バンク株式会社)

ファイブアイズ・ネットワークス沼田功(ぬまた・いさお)

1988年東大文卒。同年大和証券入社。1999年大和証券SBキャピタル・マーケッツ(現大和証券SMBC)を経て、2000年に退社し独立。41歳。東京都出身。