Teradata Corporationは10月7日〜11日の5日間、ネバダ州ラスベガスにおいて同社の年次ユーザーカンファレンス「2007 Teradata Partners Confarence & Expo」を開催している。カンファレンスの実質的な初日となる10月8日、基調講演にTeradataの社長兼CEO(最高経営責任者)であるMichael F. Koehler氏が登場。同社の現状と新たな戦略について紹介した。
今から28年前の1978年、データウェアハウス(DWH)専用のリレーショナルデータベースを並列サーバに搭載したアプライアンスを提供する会社としてTeradataは誕生。その後、1992年にNCR Corporationに買収されたことでさらにビジネスを拡大。その実績をもとに、2007年10月1日にNCRから独立し、新たなスタートを切っている。
Koehler氏は、「2003年から3年間でTeradata事業部の売り上げを16億ドルへと成長させ、パートナー数も3倍になった。また、コンサルティング事業部は、年間64%で成長を続けている。こうした我々の成功は、DWHに100%フォーカスしたビジネス展開が、競合他社への差別化になっていることが最大の要因だ」と語る。
同氏が言う、DWHに100%フォーカスした戦略が、アクティブエンタープライズインテリジェンス(Active Enterprise Intelligence:AEI)だ。AEIは、「Manage(管理)」「integrate(統合)」「Use(使用)」の3つの要素で構成される同社のビジネス戦略。エンタープライズDWHからバックオフィスまでの利用者に“戦略的なインテリジェンス”を提供すると共に、業務担当者に“オペレーショナルなインテリジェンス”を提供する。
Koehler氏は、「我々はAEIに基づき、ベストなデータベースエンジンと、ベストなDWHプラットフォームにより、企業内のデータを一元化することで、迅速に洞察し、次の行動に生かせる(カンファレンスのテーマである“Insights into Action”)、より良い意思決定支援を実現する。これにより、戦略的なインテリジェンスとオペレーショナルなインテリジェンスを両立させている」と話す。
そこで同氏は、ベストなデータベースエンジンである「Teradata 12」およびベストなDWHプラットフォームである「Teradata 5500 Server」を発表した。Teradata 12は、複雑な分析のための処理能力を向上させたほか、ミッションクリティカルな可用性を実現。パフォーマンスやワークロード管理など、AEIを実現するための機能を強化している。
「迅速に洞察し、次の行動に生かす(Insights into Action)ことがビジネスの成功の鍵」と話すTeradataのCEO、Michael F. Koehler氏。
また、Teradata 5500 Serverは、従来製品に比べパフォーマンスを2.6倍に向上させながら設置面積を66%、消費電力を75%低減。「環境に優しいプラットフォーム」をコンセプトにした設計がなされている。さらに、管理機能も強化され、DWH管理作業を効率化しながら、セキュリティやガバナンスを強化できるツールやアプリケーションの提供も計画されている。
今回のカンファレンスで最も重要な発表といえるのが、パフォーマンスマネージメント企業であるSAS Instituteとの戦略的なパートナーシップの発表だ。この発表により両社は、ビジネスインテリジェンス(BI)や統計解析ソフトウェア、業界別ソリューションを提供するSASの強みと、エンタープライズDWHというTeradataの強みを緊密に統合。フロントエンドからバックエンドまで一貫したDWHソリューションを提供できることになる。
同日、奇しくも「SAPによるBusinessObjectsの買収」というニュースがカンファレンス会場にも届いたが、Koehler氏は、「このパートナーシップは、両社の製品を使っている多くの顧客からの強い要望に応えたもの。すでに技術ロードマップやソリューション戦略、マーケティング活動など、あらゆる分野において2年先までの計画が決まっている」と話し、SASの社長兼CEOであるJim Goodnight氏をステージに招いた。
Goodnight氏は、「現在、ビジネス環境は複雑化の一途をたどっており、より迅速に洞察し、次の行動に生かせる意思決定支援が求められている。また、マネーロンダリングやリテール業務における差別化など、業界別のアプリケーションも重要視されている。そこで両社の強みを生かしたソリューションを提供することが有効になると考えた」と話す。
両社の協業により、「当初36時間かかっていた分析処理が、1時間で実現できるようになった顧客企業もすでにある」とGoodnight氏。また、Koehler氏は、「今後も両社が協力することで、顧客が抱えるコストや収益性などの問題を解決し、より高い価値を提供できるソリューションを実現していきたい」と話している。
Teradata Partnersは、185のセッションと35社が出展する展示会で構成されるユーザーカンファレンス。3800名を超える同社のユーザーやパートナーなどが来場する。SASは、唯一のダイヤモンドスポンサーとして同カンファレンスに参加している。
Koehler氏の紹介で基調講演に登場したSASの社長兼CEO、Jim Goodnight氏。
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