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資金調達後にこそ問われるCFOの能力

中村知子(未来予想パートナー)
2007年11月16日 08時00分


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 資金調達を完了した後は、株主向けのホウレンソウ(報告・連絡・相談)が当然必要です。それをいかに効率的に実施するのか、あわせて、その活動こそが最もCFOの真価を発揮する瞬間であるということを解説したいと思います。CFOの能力次第で株主の支援体制がかわってきます。ベンチャー企業にとっては特に重要視すべき活動をまとめます。

調達直後の対応

 さて、無事に資金調達を完了させてからは本来の仕事になるわけです。まず、最初に何をしたらよいでしょうか。 これはあくまで一般的な事実(あくまで昨今の筆者のまわりにおける事実状況です)ですが、やはり株主としても出資をした直後というのは、なんらかの結果をだすことに熱くなっている傾向があります。言い換えると、時間がたってしまうと、ただの株主ということで接点をもつタイミングをなくしてしまうことが多いです。

 したがって、出資実行直後には、なんらかの形で業務シナジーを求める、提案する、形にする、ということを最優先にすることをお勧めしています。ここで、成果がでないと、そのあとは、ただの1株主として事務的に対応される、ということが非常に多いのも事実です。株主も、未来永劫同じテンションで出資先を応援し続けるということは、そうそうないと思うことが重要です。

 また、業務シナジー云々というと、あくまで営業担当者や現場に落としがちですが、最初だけはCFOが自ら営業担当者や責任者と同行して結果を求める姿勢をとるようにしてください。

 

定常的な対応

 CFOは株主に対して定常的に報告をしていくことが重要となります。報告することはその状況により千差万別ではありますが、基本としては以下の資料は確実に出揃えて報告に出向くということが大切なのではないでしょうか。

  • 営業状況のわかる資料一式
  • 株主構成のわかる資料一式
  • 従業員人数の推移のわかる資料一式
  • 事業計画に対しての対比資料

 このあたりは細かく出そろえると膨大な量になりますが、出向く際にすべてそろえるということよりも、CFOの方の頭の中にすべてはいっていて口頭説明でもかまいません。仕事のできるCFOは当然数字だけでなく、営業現場のことや、主要取引先とのパイプなどあらゆることを掌握していることが多いです。つまり、株主への報告という場でありながら、ここでなんらかの仕事のヒントや顧客紹介などをとりつけることが多いのも事実です。できるCFOは、株主対応と称しながら、大局的には営業を実施しているということもいえるかもしれません。

株主総会前の対応

 ベンチャー企業は、日々刻々と変化することが多いです。よって、株主総会も年に1度ではなく、臨時株主総会を開催することも少なくはないと思います。その際には、主要株主には、予め説明に出向き、口頭で説明をすることが必要です。

 これも確実にこなすことにより、信頼度は高まると思います。もちろん、総会の議案なので、株主にとっては、容易には承諾できない内容もあろうかと思いますが、その際にもできるだけの誠意をもって説明に出向き、コンセンサスをとってから総会に臨むようにすることが大切です。

CFOの役割とは

 全部で6回にわたり、資金調達をとりまくプレイヤーの役割を簡易に寄稿してまいりましたが、そもそもCFOとは、とりわけベンチャー企業にとってのCFOとは、どのような役割なのか…ということを最後にまとめたいと思います。

 テクニカルなことはいろいろ記載できますが、結局のところ株主や、顧客からみたCFOは「この人がいるから安心である」という一言につきるのではないでしょうか。つまり、このCFOがいるから安心しているし、困ったことがあったらアラームを出してくれる、さらには、何かあったときにも適正に処理してくれる、という絶対的安心感を与えることが必要だと思います。みなさんの会社のCFOはそのような人材でしょうか、すべてが完璧な人はいませんが安心感をあたえる人材を据えている会社は、おそらく資金調達は成功していくのではないかと思います。

 ベンチャー企業は上場するかしないかに限らず、その成長過程においては管理系のスペシャリストが必ず必要なタイミングが訪れます。それを見越して前段階から仕組み化しておくことを指南するようにしていますが、最終的には人材がキーとなることは言うまでもありません。つまり、資金調達をつかさどるのは、ベンチャー企業の人材調達能力が最重要ポイントなのではないでしょうか?という疑問をなげかけることでこのコラムを終了としたいと思います。

未来予想パートナー
中村知子


会計事務所での様々な業種の会計・税務コンサルティングの実務経験。その後、転職を機にIPOに向けた管理部門整備の経験を経て、現在、未来予想株式会社にてベンチャー・中小企業向けの経営企画・管理・財務部門のコンサルティングならびに実務支援の専門家として活動中。


未来予想の主なベンチャー支援向けサービス:「EIP型マネジメントASP Miraizβ(登録無料)」、資金調達支援サイト「資金調達.bz」(登録無料)

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資金調達後にこそ問われるCFOの能力

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