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ベンチャーの転換期には何が必要か?--2代表者体制にしたフォートラベルの狙いと今後

インタビュー:島田昇(編集部)、文:加藤さこ
2007年03月13日 21時09分


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 2003年10月14日、有限会社としてスタートを切り、2004年1月1日に「旅行のクチコミサイト フォートラベル」を開設したフォートラベル。現在では、日本最大の旅行コミュニティーとして多くの利用者から高い支持を得ている。

 設立から2年が経過したころには、フォートラベルは人事面、経営面など組織的にも大きくなり、会社としての転換期を迎えた。創業者の津田全泰氏は、2006年10月に組織の見直しを図るため、同じ大学出身者で経営面に明るい野田臣吾氏をCEOに迎え、組織改革に取り組んだ。

 転換期を迎えるベンチャー企業の組織運営には何が必要か──。フォートラベルが行ってきた経緯に1つの答えを見出すべく、代表取締役会長兼CCO(最高コンテンツ責任者)の津田氏、代表取締役社長兼CEOの野田氏に、“新生フォートラベル”の狙いと今後を聞いた。

社員数が3倍になった組織の悩みを解決

--フォートラベルは国内でいち早くWeb2.0的な取り組みをしましたが、急激な成長を遂げ、サービス面、組織面で変わった点はありますか。

津田氏:フォートラベルのサービスは、私がイメージして自分でプログラミングをするという方法で行ってきました。2006年の前半までは、創業時からのスタッフ7人で頑張ってきましたが、規模が大きくなると仕事を回していくのが困難になってきます。そこで、昨年の後半に組織の見直しをして、今年からはスタッフを27人に増やして、以前の3倍の体制でやっていくことにしたんです。

--組織が大きくなることで、それぞれの役割や分担にも変化が生じますよね。

津田氏:7人で運営していた時は、「サービス=会社」でした。つまり、会社組織としての経営面は、あまり考えなくても回っていたんです。しかし、これからは組織にも当然、気を配らなければならないし、人事制度もしっかりと作る必要が出てきました。私は組織作りが苦手だと思っていたし、サービスに集中できる環境を維持したかった。自分で経営を見ていては、“編集長的”な役割ができなくなってしまいますからね。

 今後、3年、5年、10年先を考えたとき、フォートラベル以外にも新たな事業をやっていくわけです。組織をしっかり固めなければ、実現させるのは難しくなるでしょう。2006年の前半は、私が会社を作る側になるか、それとも適任者を招くか、非常に悩んでいました。

--そして、野田さんを招くことになったわけですね。野田さんとはどのような経緯で知り合ったんですか。

津田氏:実は、野田は私と同じ慶應義塾大学の卒業生なんです。卒業後に接点がなくなっていたのですが、たまたま外でコーヒーを飲んでいるときに再会しました。外資系の企業で働く野田は金融に明るく、組織運営についても強いので、それからはランチに行ったり飲みに行ったりしながら、いろいろな相談に乗ってもらいました。雑談を交えながら何度か会って話をしていくうちに、野田なら適任だと思って「社長をやってくれないか」と打診してみたわけです。

--野田さんは津田さんから話を聞く前に、フォートラベルを知っていましたか。

野田氏:しっかりサイトの中まで見たのは、津田からコンセプト的な話を雑談として聞いてからです。改めて見ると、すごいサービスだと感心しました。

 実はこのころ、私も津田に今後の金融サービスとインフラについて相談していたんです。システム的に非常に遅れている業界だと感じていましたから。大学時代、ゼミでネット関連の最先端なことを勉強していたこともあって、せっかく学んだことを生かせないというジレンマもありました。

--金融業界を出てフォートラベルを選んだ理由は何だったんですか。起業したり、ほかのネット企業に行くという選択肢もあったと思うのですが。

野田氏:フォートラベルの説明を受けているうちに、津田の洗練された考えが分かり出したんです。このビジネスだったら、自分のためにもなる。ほかのネット企業は考えませんでしたね。金融業界にとどまるか、フォートラベルかの二者選択です。

 私が旅行好きというのも心を動かされた理由のひとつでした。好きな分野だから、サービスのすごさも分かりやすかったんだと思います。

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