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2008年1月 5日 22時38分

新年のご挨拶

市川茂浩 フロントメディア 代表取締役 市川茂浩

みなさま、明けましておめでとうございます。

フロントメディアは創業3年目の折り返し地点に参りました。

本年は主力事業の柱としてQlick.TVの収益力を確たるものとし、
Qlick.TVを中心とした多彩な事業の拡大へとつなげていく所存です。

さて、年初にあたり私たちが本年の抱負としたいことは、

創造

です。

昨年は誠実さを掲げてまいりましたが、本年は純心に「新しい創造をなすこと」を目的として掲げたいと思います。

昨年はケータイ、IT、メディア、エンターテイメント、著作権と様々な現象や問題点が地面から湧き出るように現れてきた年でした。

そのなかで最終的な勝利を目指していくためには、「結局、何のためにやっているのか」という目的性が何よりも大切になると考えています。

そのサイトは結局、何のために始めたのか。
そのサイトは結局、何を創造するのか。

ですから、

我々は、人から奪って自分だけ勝ち上がるということを目的にしたくありません。
我々は、目先だけの金儲けを目指して後で潰れるという道を選びたくありません。
我々は、無許諾で他人の著作物を弄り回すことを手段としてとりたくありません。
我々は、他人の著作物をコピーして広めることを目的にしたソフトをつくりたくありません。

要するに、我々は盗みを事業の目的にすべきでないと考えているということです。

技術をやる会社は、徹底して「技術によって世の中を便利にする」という目的を持つべきです。
販売をやる会社は、徹底して「顧客の満足を実現する」という目的を持つべきです。
情報屋をやる会社は、徹底して「本来知るべきことを明らかにする」という目的を持つべきです。

メディアとエンターテイメントをやる我々ならば、
徹底して「あたらしく生み出す」という目的を果たしたいと思います。

新しく生み出すのであれば、盗みを前提とした事業を構想しなくてすみます。
新しいものが供給され続ければ違法コピーをする必要がなくなっていきます。
新しいものは、多くの人に経済的、文化的メリットをもたらします。

要するに、新しいものを創ることを目指すことで小手先のテクニックで儲けられるという「幻想」を捨てたいのです。

新しい産業たりえるには、永続的に多くの人にメリットを与え続ける仕組みとならなければなりません。
技術でも、販売力でも、サービスマインドでもいいのですが、フロントメディアは、創造することを目指したい。

盗品なし、小手先のテクニックなしでケータイテレビで新しいものを生み出す。

放送業界とも、IT業界とも競合しない形で新市場を生み出すことが求められていますから、
そのご期待に応えていくことが我々に課せられた使命といえるでしょう。

今の放送通信コンテンツ関連での一番の課題は、ネットに著作物を開放したところでマネタイズの手法が確立していないということです。いまの省庁や業界団体、個別企業などのもろもろの動きからみると、著作物をネットに開放しマネタイズするという目的のもと今後いろいろなことが試された結果、以下のようになることもありえると私はみています。

●Winnyやニコニコ動画やyutubeやあらゆる違法アップサイトが厳しい「刑事罰」により丸ごとシャットアウトされる
●あらゆるアダルト情報や犯罪的と判断される情報が未成年や成年から物理的に見えなくなる
●テレビ局と映画産業のコンテンツが政府コントロールの利く特定サイトだけで見られるようになる
●その特定サイトには半強制的に企業が広告を出させられ、もしくはNHKのように半強制的に視聴料を課金されている

しかし、このようなネットの規制という大きな犠牲を払ってまで既存産業の著作物をネットに流さなければならないのかというと、表現の自由、思想の自由、視聴者のニーズの観点からも少なからず疑問があります。かといって現行のネットと著作物をめぐる日本独特の問題が放置されていいとも考えられません。この問題の解決は、商習慣、日本の文化風土、政官の仕組みにまたがる取り組みが必要になります。結論まで時間がかかるのです。

だからこそ、私はもうひとつの方法として、ネットやケータイがまったく新しいコンテンツ創造産業としてマネタイズも含めて成立していく必要があると考えています。既存産業の著作物なのか、新しい著作物なのかという分岐点にいるからこそ、我々の掲げるケータイからコンテンツを創り出すという事業目標は時代の必要性の高いものになると確信しています。

我々はこのような大きな課題に取り組んでいこうとしていますが、
困難は想定されるけれども、実現する段階では意外と身近なところにヒントがあるものだと思います。

ケータイユーザーの興味はどこにあるか。
ケータイ映像でよく見られているものは何か。
ケータイ映像の面白さのツボはどこにあるのか。

現時点でこれらを知っているのは世界広しといえどもケータイ映像で最大規模のシェアがある我々のみです。だから、一概に困難だと決め付けられるものでもありません。

本年はこれらの思いを胸に、創造というテーマで取り組んでいきたいと思います。

昨年は様々な有形無形のご支援を頂き、代表として心から感謝しています。
本年も、フロントメディアは常にみなさまの想像以上のスピード感で駆け抜けてまいりたいと考えております。

よろしくご支援ご鞭撻のほどお願いいたします。

※このエントリはVENTURE VIEWブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および VENTURE VIEW編集部の見解・意向を示すものではありません。

市川茂浩

市川茂浩

フロントメディア 代表取締役

1974年生まれ。2002年、日本エンタープライズ(株)に入社し、主にNTTドコモ向けiモード公式サイト企画プランナーとして活躍。6ヶ月で数十万人の会員を獲得する公式サイトに成長させた。2004年8月、同社を退職し、フリーのモバイルプロデューサーとして活動開始。同年11月、ウォルト・ディズニー・レコード・ジャパンとミュージックエアポートの着うたライセンス提供を開始。9社41サイトにライセンス提供し、累計実績が100万ダウンロードを超える。2005年、株式会社フロントメディアを設立し、代表取締役に就任。携帯電話専門の放送局「Qlick.TV」(通称:QTV)を開局し、1年経たずして会員数100万人を突破。ケータイ世代でトップシェアを握りたい大手、中堅企業などをクライアントに多数持つ。著書に『誰も知らなかった「ケータイ世代」―ケータイが変える若者マーケティング』(東洋経済新報社)がある。