ユビキタスエンターテインメント 代表取締役社長 清水亮
もうカビが生えてるような古い映画なので、ネタバレでもあまり問題がないと思う。というかネタバレ以外で感想の書きようが無い作品なのでそれを前提で。
DVDが3本で3000円だったので買ってみた。
一言で言えば、トム・クルーズがとってもダメな親父になる話。
原作はH.G.ウェルズ。ただし、僕のうすらぼんやりとした記憶の中では、H.G.ウェルズの宇宙戦争にはこんな父親は出てこなかった気がする。
スピルバーグはこの映画で何を描きたかったのか。
天変地異や人智を超えた敵に対し、人類はあまりに無力だということだろうか。
この映画に対して「地味過ぎる」といった類いの批判の声は多いらしいが、もともと原作からして地味なのであり、読んでいて欠伸が出るような内容だったような気がする。ただ、「古典だから」という理由で読んだものだ。
結局、侵略されるのも、撃退するのも、人類は殆ど関係ないところで話が進む。
原作も映画版も、突然宇宙人の兵器が無力化されてしまうのは同じ。
これを現代風にアレンジしたのが、おそらくインディペンデンス・デイだろう。
どちらの映画にも共通した要素がある。
ひとつは、宇宙人は目に見えないシールドを張っていること、もうひとつは、宇宙人のシールドが無力化されると、地球の通常兵器でも十分対抗できてしまい、しかも内部からの破壊に弱いこと。
普通に考えれば、非常識なエネルギーで動いているものなのだから、非常識に固い素材で出来ていてもいいようなものだ。
ある意味で「シールドさえ無力化してしまえば…」というご都合主義である。
インディペンデンス・デイ(ID4)と宇宙戦争の大きな違いは、ID4が宇宙人に対し立ち向かう群像劇であるのに対し、宇宙戦争はそういう不幸な状況に巻き込まれた不幸な父親の一人称視点の物語であるということだろう。
しかしモノローグで始まりモノローグで終わる作りはいかがなものか。
結局人間の運命は神に踊らされるだけということなのだろうか。
本作での日本人的に見所は、「テレビ朝日」が出てきたり、「大阪では何体かのトライポッドをやっつけたらしい」というまことしやかな噂がささやかれたりする部分で、Wikipediaによると、スピルバーグは「日本人はアニメとロボットに詳しいから」大阪なら倒せた、ということらしい。
しかしID4以来のエイリアンのイメージはもうあれで確定ですかね。
ID4のエイリアンが出てきた時にはとても独創的な感じがしたのですが、あれ以来エイリアンといえばああいうタコというよりはイカみたいな形、という方向性で固まったみたいですね。
いまE.T.を見てもエイリアンとは思えないかもしれないなあ。
ID4はID4で、宇宙人がブラウン管を使っているとか、宇宙人はノイマン型コンピュータを使っている、とか、「そりゃないだろ」という部分が満載なのですが、娯楽作品として楽しく仕上がっていました。
宇宙戦争はリアリティというか、原作に忠実なところを出したかったんですかねえ。
※このエントリはVENTURE VIEWブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および VENTURE VIEW編集部の見解・意向を示すものではありません。
コメント ( 0 )