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2008年7月 2日 10時04分

レコメンデーションエンジン市場の重鎮が語る歴史と動向

上原仁 マイネット・ジャパン 代表取締役 上原仁

先日、レコメンデーションエンジン市場の話を書いたりしてましたが、実際のところ私自身は門外漢の世界ですので無責任な雑感を語るに留まっていました。にも関わらず意外に多方面から反応をいただいたりしていたので「あー、みんな意識してる領域なんだな」と再認識しているところです。

それとは全く関係なくふと自分が過去に集めてた社長ブログリンク集を繰っていたところ、何ともタイムリーに株式会社ホットリンク内山社長が2000年当時から取り組み続けているレコメンデーションエンジン市場の歴史と概念、動向について5回のシリーズで丹念に書き綴っていらっしゃるのを見つけました。

極めて地に足のついた記述ですので、この領域に興味のある方全体におすすめです。

2000年のレコメンド(リコメンド)と2008年のレコメンド、何が違う?
 その1 −市場の有無

しかし結果として、2007年時点で、まともにレコメンドエンジンを組み込んだECサイトは?と聞くと、市場全体で実は両手で数えるほどしかない。

その2 −プライバシーに対する警戒感

レコメンドエンジンは、実は、2000年の当時から、既にコンセプトして当たり前にあり、そして既に当たり前のように広告配信の世界で利用されていたんですね。

その3 −価格と導入形態

月額の運用コスト・保守費用が40万円を超えると、もう回収は永遠に不能。(中略)2000年当時で、月商2000万円のオンラインショップなどまだあるはずもなく。こうして、当時のリコメンデーションエンジン市場は、できるはずがなく、消えていったのである。

その4 −アルゴリズム

お店によって、お客さんの嗜好が違うので、お店によっても必要なレコメンデーションエンジンのアルゴリズムが違う、という例ですね。導入するお店によっても、利用するアルゴリズムが変わってくるんですね。

その5 −システム構築ノウハウ

レコメンデーションのASPサービス(リコメンデーションASPサービス)の導入を考えられている方は、サービス提供会社が、大規模なブログコミュニティやSNSを構築した経験のある会社かどうかも、一つの判断材料にされるとよいと思います。

いずれもうなずけるお話で参考になりました。特に「その3」の現実を直視せずに夢だけ見ているとケガしますね。

追記: 7月1日にホットリンクさんからこんな発表も出ていました。精力的ですね。
「ケータイにはリコメンドが有効」--ダウンロード数が1.6倍に、ホットリンク調査 - CNET Japan

リコメンドエンジンエンジンの開発、提供などをしているホットリンクが調査したところ、モバイルサイトにおいてリコメンドエンジンを導入した場合、コンテンツのダウンロード数が増えるほか、サイトの退会率が下がることがわかった。

追記2: 7月1日、チームラボからもリリースがありました。本当に火がついてきましたね。
チームラボ、レコメンデーションエンジンをASPで提供--動画検索などのノウハウ生かす - CNET Japan

チームラボレコメンデーションの価格は、初期費用が50万円、月額利用料がサービスの内容により、10万円からとなる。

月10万円。。価格低減の叩き合いと市場拡大スピードとがバランスすることを祈ります。

※このエントリはVENTURE VIEWブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および VENTURE VIEW編集部の見解・意向を示すものではありません。

上原仁

上原仁

マイネット・ジャパン 代表取締役

1974年滋賀県生まれ。神戸大学経営学部卒業後、1998年NTT入社。光サービスの企画等の後、2001年にNTTのインターネット映像配信事業の立ち上げに参画。2004年NTTレゾナントに転じ、ポータルサイトgooのサービス統括。gooではマーケティング、新事業戦略を担当。Web 2.0関連の執筆・講演多数。2006年7月マイネット・ジャパンを創業し、日本初のソーシャルニュースサイト『newsing(ニューシング)』や無料携帯サイト作成ツール(CMS)の『katy(ケイティ)』を運営。著書に『アルファブロガー』(翔泳社)、『口コミ2.0−正直マーケティングのすすめ』(明日香出版社)。