未来予想 代表取締役COO 庄子素史
最近、うちに来れば資金調達が出来ると、安易に考えている経営者が増えているので、段々知名度と信頼性が高まってきているのかと喜ぶ反面、憂うことでもあるので、あえてキツメに書きます。
最初に、「資金調達は、1ヶ月では出来ません。」 ウルトラCでも難しいです。オーナー企業でオーナーに気に入ってもらって即断即決で決まるのであれば比較的早いですが、そういうケースは稀です。一般的なベンチャーキャピタルや事業会社からの投資を受ける場合、最低2ヶ月、一般的には3ヶ月程度の検討期間は要します。先ずは、経営者の皆様、これだけは分かっておいて下さい。
じゃあ、そういう切羽詰った状況にならないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。
自社の資金繰りを見て、いつまでに何を準備して動かなければならないかを予め把握して下さい。そして、自力で調達に挑戦するのははいつまで、他人の力を借りて調達するのはいつまで、それでもダメならいつまでに事業撤退の判断をする、といった具合に、Todoと意思決定時期を明確にしておくのがベストです。
確かに、資本金1,000万円で設立した会社が、資金調達もままならないまま、アイディアが具現化して世間に広まらないままになくなってしまうのは、気持ち的にも資金的にも辛いことではありますが、にっちもさっちもいかない状況で負債ばかりがかさんで、個人的な人生にも大きな支障をきたすような場面は作らないようにして欲しいと思います。
僕が思う理想的な資金調達の流れとしましては、
①自力でVCを訪問して説明する(2週間)
⇒戦略面、事業計画書の内容が甘く、撃沈する
②戦略の見直し、事業計画書の精査を行う(1ヶ月)
③またVCにチャレンジする。戦略、計画はほぼ理解して頂ける(2週間)
⇒投資計画、資金繰り、資本政策に関する考え方が甘くて、宿題になる
④コンサルに支援してもらって事業計画書と財務・ファイナンス面の計画を完成(2週間)
⑤再々度VCへ訪問し、投資、資金、資本政策について説明(1週間)
⑥VC側での前向きな検討の開始
何もない会社がここまでいくには、最低でも3ヶ月はかかりますよね。
この時点で資本金の半分は使っていると思いますので、残りの資本金と創業融資や助成金などを使って商品開発やサービスの開発を進めながら、資金調達活動を継続していきます。
そして、VCが検討を始めてから2ヶ月~3ヶ月で結論が出ますので、経営者が考え始めてからの時間軸で見ますと、半年程度はかかると思わないといけません。
これから調達を行う皆様、下記のものを資料、もしくは口頭で即答できますか。しかも論理的に。
①自社を取り巻く環境(業界、市場、競合、顧客など)
②自社の強み(人、サービス、商品、資金など)
③自社の論理的な成長戦略(どの領域で、どのように成長ストーリーを作るのか)
④ビジネスモデル(差別化要素、収益の現実性・合理性)
⑤財務計画(P./L、B/S、資金繰り)
⑥ファイナンス(資本政策)
⑦具体的な営業・開発活動のアクションプラン
⑧調達した資金を何に投資していくのか(投資計画)
⑨KPIは何か、それはどのように推移していくのか(経緯重要指標)
こういった項目が資料上だけではなく、経営者の口からスラスラ出てこないと、調達以前の問題だと思います。自社の戦略や計画を見直す作業から始めた方が良いと思います。
投資会社に行けるだけ行って、結果的にボロクソに言われて、意気消沈して、次の戦略や対策がうてなくなる前に、万全の状態で勝機を作った上で、調達に行くことをお勧めします。
武田信玄は、常々家臣たちに、「戦する前に勝負を決めなさい」と言っていたそうです。
資金調達
の前に、一度、自社と自分の状況を客観的に把握してみて下さい。
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