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池田信夫の記事を見て笑った。アメリカがやっているモデルを次々と上げてグローバル化だ、日本はガラパゴスだと言い立てるアナリストが多い。まぁ、そう書くと釣られる人も多いからだろうね。(ぼく含む。)

  • アメリカのニュースサイトが全面無料だ、日本のニュースサイトは一部無料だから、日本はガラパゴスだ!
  • アメリカはSIMロックフリーだ!日本のケータイは未だにSIMロックだ!だから、日本はガラパゴスだ!
  • うんぬん。

いまだに、マイルとガロンと華氏を使っている国がグローバルスタンダードと思いたくないよ。守ろうよ国際単位系、メートルとかリットルとかさぁ。>アメリカ。

携帯電話の周波数も微妙に違うのもやめようよ。GSMだけど、900っておかしいよ。ぼくの豪州で使っていたノキアが使えないよ。>アメリカ。

京都議定書もちゃんと入ろうよ。>アメリカ。

著作権有効期間もウォルト・ディズニーの死後に合わせて、一国だけ延ばすのもやめようよ。>アメリカ

よくわからないハイリスクな金融商品を作って売るのはやめようよ。>アメリカ

なんか、アメリカにグローバルスタンダードというイメージは僕は無いのよね。自分勝手さんみたいなイメージがあるよ。

どっちかというと、アメリカはソニーみたいだ。自分で独自の文化を作って、広まるまでがんばる。よそのことは知らない。ソニーがベータマックスやメモリースティックで、がんばっていたのと同じ。CDは広まったけどね。

世界って広いです。アメリカがグローバルスタンダードと思うことは正しくない。アメリカはアメリカ。よそはよそ。うちはうち。欧州の人々も、アメリカの言うことはみんな正しいと思っていない。世の中、グローバルスタンダードがきっちり決まっている物事の方が少ない。日本の中ですら、東京と大阪でカルチャーも言葉も仕事の仕方も違うのに、グローバルスタンダードなんかあるわけがない。

日本人の多くは、色の白い人たちのつくったカルチャー違いが分からない。アメリカの白人が作ったルールがすべてのガイジンルールと思っている日本人が多い。義務を契約し続けるデジタルなアメリカの自己主張型合理主義と、権利を守り続けるヨーロッパのアナログ的な調和型合理主義も違う。

日本のケータイがガラパゴスだと言うけれど、ここまでコンテンツがちゃんとビジネスになるようにしたモデルはすばらしいし、評価されるべきだと思う。経済的に取り残されたけれど、モデルは確立していると思う。Apple Storeはiモードを参考にしているという話を聞いたことがある。携帯電話を作っているところがコンテンツを囲い込むというモデルは同じだし、ガラパゴスが作ったシステムは今後、スタンダードになっていく可能性が高い。

あと、ぼく、ノキアの携帯電話を何台か持っているけど、フリーズしたり、再起動したりすることが多いのね。ノキアのモノクロケータイですら、フリーズする。それに比べたら日本のケータイはすばらしすぎると思うよ。ほとんどフリーズしたことを見たことが無い。ガラパゴスの方ができがいいよね。

海外の高機能携帯電話も最初はSIMロックフリーで高額だったけれど、2000年あたりから、アメリカ・欧州でも日本と同様に縛りで格安で売る会社も増えてきた。BlackBerryも2年縛りで$99だ。iPhoneもSIMロックがかかっているし、2年縛りが入っている。ガラパゴスモデルが世界標準になりつつある。

日本にすばらしいWebサービスがないと嘆くアナリストは、アメリカと日本以外のWebサービスをいくつ知っているのだろう?韓国・欧州などを見ると、もっとたくさんWebサービスがあるけれど、誰も取り上げない。韓国で日本の漫画が正規ルートで30円で読めるWebサービスがヒットしていることすら知られていない。

アメリカのニュースサイトがフリーで、Google化していてすばらしい!というけれど、Googleの検索以外の無料サービスで利益が出ているものを僕は知らない。

アメリカのやり方をまねしたから、スタンダードになって、幸せになるとは思えない。

ハイリバレッジな金融工学が人々を幸せにするとは思えないし、株主至上主義が社会貢献性の高い経営活動を支援するとは思えない。

401Kという確定拠出年金は生活できない老人を大量に生み出したし、アメリカの医療制度はたくさんの医療難民を生み出した。

スタンダードなんて、無いものの方がたくさんある。最良のメソッドはその国々による。グローバルスタンダードに従うより、グローバルスタンダードを作る方がビジネスになるということを知らないといけないと思う。

グローバルスタンダードに乗っかろうとするということはすでに競争から遅れているということだと思う。

日本のマンガは、事実上グローバルスタンダードだが、日本人がマンガのグローバルスタンダードに従っているという意識は誰もないと思う。アメリカの自称グローバルスタンダードもそんな感じだと思う。

※このエントリはVENTURE VIEWブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および VENTURE VIEW編集部の見解・意向を示すものではありません。

村上福之

村上福之

株式会社クレイジーワークス 代表取締役総裁

1975年大阪生まれ。関西の家電メーカーにて、プリンタドライバ(MacOS/Windows)、コンパイラ、画像圧縮エンジン、組み込み系ドライバー開発を行った後、デジカメ開発や SDカードのドライバ開発に従事する。退職後、オーストラリアを放浪中にWebデータベース開発を受託し、Webプログラミングを独学で学ぶ。SD関連の業績が認められオーストラリア政府より永住権を授与。帰国後、フリーのエンジニアとして、PDA向けのアプリケーション開発に従事。その後、Yahoo!コンテンツストア向けマンガ閲覧ソフトウェアの開発を受託。2GBのSDカードに16時間の動画を高画質のまま圧縮する独自の携帯電話向け動画コーデックを大阪梅田のマンガ喫茶「メディアカフェポパイ」で開発し、そのソリューションが経済産業省主催のビジネスプランコンテスト「ドリームゲートグランプリ」で国内2位のビジネスプランとして認められる。現在、株式会社クレイジーワークス代表取締役総裁。オーストラリア技術独立永住権保持者。オーストラリアコンピュータ協会アプリケーションアナリスト。国際会計資格アカウンタビリークラス。Sun MicroSystems公認デベロッパー(SJC-P/SJC-WC)、Linux Professional Institute。株式会社ロケットスタート取締役や日本メディカル株式会社取締役CTOなども兼任。組み込みプログラミングから、Windowsアプリ/ドライバ、Webシステム、携帯アプリまでこなす。好きな言葉は「C言語は世界を救う」。